祐ちゃんとの出会いとこれまで1
祐ちゃんとはじめて会ったのは、学園物のある部屋だ。
私は2年生の女子生徒。祐ちゃんは3年生の男子生徒だった。
もっとも、その時は同一人物だなんて思っていなくて、後で聞かされて分かったことだけど。
その時使っていたキャラは、淫乱な、と言えば聞こえがいいけど、祐ちゃんが言うには、「相手は男であれば誰でもいい女」だった。イメチャとかロールとか始めたばかりで、あまり上手じゃなかったけど、とにかく面白く、毎晩のようにそのサイトに入り浸って、2日おきくらいにそのキャラを使って、えっちしてくれる人を探した。
待機ロールというものを書いて、色っぽい女の子を演じるものの、あまり上手くいかない。ヘンなのばかり寄ってこられて、素敵な人はあんまり絡んでくれなかった。
そんな時、噂で聞いていた「上手な人」を見かけた。
そのパスには、えっちをする部屋とは別に雑談をする部屋があって、同じHNで行き来ができるけど、祐ちゃん演じるS先輩は、雑談パスにばかりいて、私がいたえっち部屋で見たことはなかった。S先輩を含めて2.3人のキャラが雑談していた教室に入るときは、緊張していたと思う。どうやって話しかけようとか、いろんなことを考えて文字を打った。
話しかけてみると、いつものようにスリッパを引っ掛けていたS先輩は気さくに接してくれた。今ではガッツだったなぁと思うけど、近付きたくて、構ってもらいたくて必死だった。
けれど、S先輩は、すぐ後から来た1年生の女の子と呆気なく移動してしまった。1年生の女の子は、同性の私から見てもとっても可愛いキャラで、しかもめちゃくちゃロールが上手い。こなれてるという感じだった。遊び人風なS先輩とはお似合い過ぎて、パソコンの前でどうしようもない気持ちになってしまったのを今でも覚えている。
それまでの経験で芽生えた少しの自信とかが崩れ去り、辛くて悲しい気持ちだった。イメチャにのめり込んでいたので、その時はあの世界が私の全てというくらいだったから。
後で祐ちゃんに聞いた話では、私のキャラは相当痛かったらしい。現に、叩き部屋でも色々言われていた。
それから暫くして、私は淫乱な2年生女子のキャラを封印した。S先輩もすぐに見かけなくなった。